屋根コーティングの効果は？コーティングが必要な屋根材や塗料の種類を解説

屋根は雨風や紫外線にさらされるため、年月とともに色あせてしまいます。そのため、美観を保つためにも、定期的にコーティングをするのが良いとされています。しかし、コーティングの効果は、美観を保つだけではありません。ここでは、屋根コーティングの効果とともに、コーティングが必要な屋根材や塗料の種類について解説します。

1. 屋根コーティングの効果

屋根コーティングの主な効果倒しては、次の3つがあげられます。

1-1. 美観の回復

屋根コーティングは、高圧洗浄で屋根の汚れを除去した後に塗装を行うため、美観を回復させることが可能です。風化して薄汚れた見た目の屋根を、新築のようにフレッシュに蘇らせてくれます。屋根の美観が回復することで、家全体が美しく見えるでしょう。また、屋根の色を変えると、家全体の雰囲気も変わります。年月とともに苔やカビが生えることもありますが、コーティングを行う工程で除去することが可能です。コーティングすることで苔もつきにくくなります。

1-2. 屋根材の保護

屋根のコーティングを行うと、屋根材を保護する効果もあります。屋根コーティングを行うと、屋根材の細かいひび割れに塗料が入り込み、ひび割れが広がるのを防ぐことが可能です。結果的に、屋根の寿命を延ばすことになります。メンテナンスの頻度も少なくて済みます。

1-3. 屋根の機能性を高める

屋根のコーティングをすると、屋根の機能性が高められます。防水性を高めて屋根材の腐食を防いだり、耐候性を向上させたりできます。遮熱性のある塗料を使用した場合は、遮熱機能を付加でき、UVカット機能のある塗料を使用した場合は、紫外線の影響を抑えることが可能です。

2. コーティングが必要な屋根材の種類

屋根のコーティングは、すべての屋根材に必要なわけではありません。コーティングが必要な屋根材は、以下の3つになります。

2-1. スレート

スレートは厚みによって耐用年数が変わり、5ミリほどの厚さのものなら20年～25年ほど使用可能です。ただし、セメントが原料であるため、吸水と乾燥を繰り返すことで屋根材が劣化してしまいます。そのため、防水性を確保するためにも定期的にコーティングすることが大切です。一般的には、10年を目安にコーティングするのが良いとされています。

2-2. 金属

金属製の屋根材も、定期的なコーティングが必要です。金属製の屋根材には、トタンやガルバリウムなどがあり、それぞれコーティングのタイミングが違います。トタンは錆びやすいため、5年～8年に1回のペースでコーティングするのが適切です。ガルバリウムは錆びにくい材質であるため、10年～15年に1回のペースと、次のコーティングまでのスパンが長くなります。ただし、金属は劣化度合いが環境要因に左右されやすいため、気候や周辺環境によっては耐用年数が短くなる場合もあります。海が近い、ホコリが飛来しやすいなどの環境では、早めのメンテナンスが必要になるでしょう。

2-3. セメント瓦・コンクリート瓦

粘土瓦にコーティングの必要はありませんが、セメント瓦やコンクリート瓦など、粘土以外の瓦はコーティングが必要です。セメント瓦・コンクリート瓦の耐用年数は30年～40年ではあるものの、コーティングは5年～15年で塗り直す必要があります。退色が目立ったり、瓦が膨れたり、カビやコケが繁殖したりした場合、塗り替えるタイミングです。

3. 屋根コーティングの塗料の種類

屋根コーティングに使用される塗料の種類は、次の3つになります。

3-1. ウレタン塗料

ウレタン塗料は屋根を保護し、耐候性や耐摩擦性があります。価格の安いのが一番のメリットですが、5年～7年と、ほかの塗料と比較すると耐用年数が短くなります。

3-2. シリコン塗料

シリコン塗料は紫外線に強く防汚性もあり、色あせや劣化を防ぐのが特徴です。価格はウレタン塗料よりは高くなりますが、比較的リーズナブルな価格帯になります。耐用年数は7年～10年ほどと長めです。リーズナブルな上に耐用年数が長いことからコストパフォーマンスに優れている塗料と言えます。

3-3. フッ素塗料

フッ素塗料は、耐熱性や耐寒性や低摩耗性など機能性の高い塗料です。価格は高くなりますが、耐用年数は15年～20年ほどと長くなります。コーティングの頻度も少なくなるため、長期的に見るとコストパフォーマンスも悪くありません。

4. まとめ